建設業許可の専任技術者についてのご説明
建設業許可の取得要件で「専任技術者」が営業所ごとにいることが必用です。これは、建設の請負契約に関する適性な契約と、その契約を遂行するための規定です。
経営業務管理責任者に続き細かな基準をクリアしなければいけませんのでご確認頂けると幸いです。
建設業許可 専任技術者とは
専任技術者とは、「その業務について専門的な知識や経験を持つ者」のことです。専任技術者は建設業許可を取得しようとする営業所で、その業務に従事(専属)する必要があります。
専任技術者になるための要件を簡単にまとめると、次の1~4のいずかに該当する人を言います。
- 必用な国家資格を持っている
- 実務経験が10年以上ある
- 高校の所定学科を卒業して実務経験が5年以上ある
- 大学の所定学科を卒業して実務経験が3年以上ある
一般許可と特定許可でその要件が別れますので、下記でごご説明いたします。
一般建設業許可における専任技術者の要件
許可を受けようとする業種の建設業に係る建設工事に関して1~4いずれかの要件をクリアする必用があります。
- 高校卒業後5年以上の実務経験 または大学卒業後3年以上の実務経験があり、且つ在学中に許可を受けようとする業種の建設業に関わる建設工事ごとに指定された学科(指定学科)を修了している者
- 学歴、資格の有無に関係なく10年以上の実務の経験を有する者
- 許可を受けようとする建設業の業種に関して法律で定められた資格を持つ者
- その他、国土交通大臣が個別の申請に基づき認めた者
が一般建設業の専任技術者となることが可能です。
■資格区分はこちら■
特定建設業許可における専任技術者の要件
特定建設業の専任技術者となるには、1~4までのいずれかの要件をクリアする必用があります。
- 国土交通大臣が定めた国家資格者
- 一般建設業の専任技術者の要件を満たしているもので、且つ、許可を受けようとする業種の建設業に関し、元請けとして、その請負代金の額が4,500万円以上※あるもので、2年以上指導監督的な実務経験を持つ者
- 国土交通大臣が1または2と同等以上の能力が有ると認めた者
- 指定建設業7業種(土木工事、建設工事、管工事、鋼構造物工事、舗装工事、電気工事、造園工事)に関して、過去に特別認定講習を受け、合格した者または国土交通大臣が定める考査に合格した者
※昭和59年10月1日前の経験では1,500万円以上、昭和59年10月1日以降平成6年12月28日前の経験は3,000万円以上で可
専任技術者の専任性
専任技術者となるには、建設業許可を受けようとする営業所で常勤する必用があります。以下のような者は一般的に専任性があると認められないので注意してください。
- 住所が勤務地から遠距離にあり、常識上通勤不可能な者
- 他の建設業を営む営業所で専任技術者となっている者
- 建築士事務所を管理する建築士または宅地建物取引主任者等他の法令により、特定の事務所で専任を要することとされている者。但し、建設業において専任を要する営業所が、他法令で専任を要する事務所と兼ねている場合はこの限りではありません。
- 他の営業所で常勤に近い状態である物
専任技術者 その他のポイント
専任技術者は、勤務場所が同一である場合は、
- 2業種以上の専任技術者を兼ねる事(例えば、一級土木施工管理技士の資格者が「土木一式」や「とび・土工」の専任技術者を兼務する場合)
- 専任技術者と経営業務管理責任者を兼ねる事
が可能です。